“介在せし光陰”
文阿彌 全映像祭

    

― 夢と舞ひ 夢と奏でし 刹那刹那  偲ぶ涙を 南風(はへ)や 乾すらむ ―

◆本当の”人間国宝”の芸を受け継ぐ、文阿弥(ブンナミ)の、舞の軌跡の精華を映像で回顧
◆”人間国宝”級の舞踏家、大野一雄、ギリヤーク尼崎から薫陶を受けた舞踏のドキュメントの集大成!
◆イタリアにおける日本年(1993)をはじめとする海外での舞踏公演の貴重な記録映像多数
◆毎日映画コンクール、イメージフォーラムに実験映像を出品した、文阿弥映画の珠玉の映画集!
◆新作活動寫眞『落日荘』(構想30年、脚本家と老優の出会いと別れを描く狂詩曲)完成を機に、文阿弥が満を持して放つ、現存する全映像作品のレトロスペクティブである。

   

2025年8月9日(土)〜8月12日(火)

プログラムX 11:00〜:舞 記録映像ほか 無料上映
プログラムA 13:00〜:舞踏欧州公演記録映像ほか ¥1,500-
プログラムB 15:00〜:舞踏欧州公演記録映像ほか ¥1,500-
プログラムC 17:00〜:短編『異邦人』MV『赤い風船』ほか ¥1,500-
プログラムD 19:00〜:最新作『落日荘』 舞台挨拶あり ¥1,500-

  

詳細情報
http://bunlog.kazelog.jp
ご予約・お問い合わせ
e-mail:info@octagon-inc.com

    
    

⬛︎文阿弥(ブンナミ)プロフィール:

『菊慈童』(国立劇場)

高校時代、文芸部に於いて8mm映画を製作。大学時代から、短編映画を製作、コンクールなどに応募する。
医学部在学中より、クラシカルバレエ、舞踏を研究。
1988年から4年間、イタリアに留学、医学史を研究、現地で舞踏・バレエを教え、各地で舞踏公演。
大野一雄のヨーロッパ巡演の際のアシスタント・通訳を務める。
帰国後、地唄舞を舞踏の淵源とみて、人間国宝に入門し、上方舞師範の許状を受ける。
医療・舞踏以外にも、写真・映像・煎茶道・香道・書道、座禅などを通じ、人体及び身体表現への探究を続ける。
日本舞踊伝統の人形振りも加味し、Post-Butoh として独自のスタイルに収斂し、進化を続けている。

旧ユーゴスラビアのチトー大統領より現地の人間国宝の認定を受けた故ダナ・レンチェリ師と仙台で出会い、10年でバレエマスターのコースを終了し、ディプロマを受ける。
舞踏の創始者 大野一雄、大道芸人 ギリヤーク尼崎に師事し、仙台七夕祭、大学祭、エルパーク演劇祭などに招聘し、自身の舞踏活動も、仙台駅ペデストリアンデッキ、仙台市一番町・長町商店街、渋谷109前など、路上から開始する。青葉祭すずめ踊りの振付を行う。

1988年からイタリアに在住、現地で舞踏・バレエを教える。
1990年から、天正少年使節団の故地を訪れ、ゆかりの教会などで『殉教』の公演を行う。
1992年帰国、人間国宝 吉村雄輝に入門し、地唄舞を研究、上方舞師範を許される。
人間国宝の演奏家社中と国立劇場などで公演、青山能楽堂で、新作「敦盛」を上演。
1985年、『Lo Straniero 異邦人』を製作、毎日映画コンクールに応募、『僕のヨーロッパインテリ旅行』をイメージフォーラムに出品。映画『蒼筝曲』、『根っこはどこへゆく』などのエグゼクプロデューサーを勤める。

十一代目市川海老蔵襲名より、河東節連中として、人間国宝 十二代目団十郎、四代目雀右衛門、十代目三津五郎、五代目玉三郎、十八代目勘三郎各丈などと、歌舞伎座、新橋演舞場、御園座、南座にて共演。

黄檗山萬福寺に参禅、臨済正宗黄檗宗岡田亘令管長より受戒、祖文居士となる。
パイプオルガン、チェンバロに習熟、古琴(七絃琴)を弾ずる琴人。

   

    

⬛︎フィルモグラフィー:
ドミニク・ウダール人形劇団 日本ツアー記録(8mm)  未編集
短編映画 『Lo Straniero 異邦人』毎日映画コンクールに応募
仙台フォーラス 『PLEASE ー赤い風船』
『僕のヨーロッパインテリ旅行』をミラノにて製作、イメージフォーラム・フェスティバルに出品
今回、新作『落日荘』をシアターバッカスにて世界初上映

◆無声映画『落日荘(Villa del Tramonto)』    

   

◆ストーリー:とある郊外のミステリアスな邸宅に迷い込んだ、新進の脚本家、譲。そこには、舞台から消えた老優が、引退後、執事とふたりきりでひっそりと暮らしていた。生活費のために、新しい映画の脚本代筆を引き受け、館に住み込むことになった譲だったが、思いもよらぬ方向に運命は変転してゆく。

◆エグゼクティヴプロデューサー:文阿弥(ブンナミ)
◆監督・主演・脚本・音楽・美術:文阿弥
◆出演:宇井千佳(月蝕歌劇団)/佐藤信也/吉村文光/三塚照夫/郷田栄樹/新井孝治/竹本拓未/菅原日虹(順不同)他
◆撮影:佐藤信也
◆編綴:kei yamada
◆制作:(株)オクタゴン(電話:042-573-9995、お問合せ:info@octagon-inc.com

    

◆みどころ:
構想三十有余年!本作の本歌となる一本のハリウッド映画にインスパイアされ、ルートヴィヒ二世のリンダーホーフ城を踏査し、銀閣寺東求堂同仁斎を実際に計測し、設計(大島健二)に二年、建築に一年かけ、難工事の末、完成した邸第、”双徽第”。

松花堂を範にとる茶室”含翠廬”、居室”同仁斎”、舞踏の伝説的創始者大野一雄が柿落としした邸内の能舞台”岳潜”、地下映写室”蘭亭”で、所狭しと繰り広げられる、伝説の歌舞伎役者の実らぬ恋のラプソディーを、文阿弥が満を持して世に問う!

突然、館に引き籠るようになったある女形が、一線を退いた真の理由とは?そのいびつな愛の形を、活動写真の草創期と歌舞伎の転換期にあたる、谷崎潤一郎(メアリーピックフォードの熱烈なファンで、歌舞伎、地唄舞、王朝文学の一大伝導者)的耽美浪漫の時代背景を借りて、道成寺物・新古今和歌集の古典の相聞の世界と映画界の光陰を縦横に絡めながら、虚実を織り交ぜて描く意欲作!

毎日映画コンクール、イメージフォーラムに実験映画を出品し、映画『蒼筝曲』、『根っこはどこへゆく』などのエグゼクプロデューサーを勤め、地唄舞に舞踏の淵源を見出して身体表現への飽くなき探究を続ける、医師にして舞踏家の文阿弥監督の畢生の大作!ヨーロッパ留学時代の愛車、パイプオルガンなど、半世紀単位で蒐集された衣裳や小道具・調度品も必見である。

求道者としての、女形役者の尽きることのない孤独と矜持を、怪優文阿弥が演じ、デカダンスの美術家佐藤信也が渾身のカメラワークで撮り下ろす映像美!佐藤信也が手がけた、実際の国立劇場での公演の舞台記録もふんだんに織り込まれている。奇しくも本人が作中カチンコを打つラストシーンでクランクアップとなり、本作が遺作となった。

◆連日、監督脚本主演を勤めた文阿弥と、出演者の舞台挨拶・トークショーあり(上映は19時より)

    

⬛︎横尾忠則『天使』展(銀座ポケットパーク)に於いて、写真作品「天使」が入選。千駄ヶ谷にて写真展開催。

⬛︎能の翻案もの『東北新幹線開業記念 綾の鼓』、医療ノンフィクション『タスキーギ人体実験 Tuskegee Connection』などのシナリオを執筆。
青山能楽堂にて、新作「敦盛」を上演(詞章、振付)。
ドニゼッティのオペラ、「愛の妙薬」を歌舞伎に翻案、『恋の妙薬』として国立劇場開場30周年記念に応募。
壬生狂言 「大黒狩」と「花折」を歌舞伎に翻案、『子宝地蔵 花灌頂』として国立劇場40周年記念に応募。
長唄『猿女鏡吉縁俳伎』『遣唐使遺聞 喜娘物語』(長唄作品)を芸能集団「わざをぎ」のために書き下ろし。

⬛︎1985 東北大学医学部心字池庭園にてシタール奏者中村仁と舞踏公演『肉体は悲し、ああ我はすべての書を読みぬ』を行う。

爾来、仙台、函館、札幌、帯広、釧路、渋谷109前、大阪、京都の路上、画廊など、また仙台市大橋、宮城県東和町、蝦夷福島町などの日本各地のキリシタン遺跡でパフォーマンスを行う。

ダヌンツィオの別邸 ガルダ湖畔のヴィットリアーレ劇場、天正少年使節団の滞在先である、ローマ聖イグナツィオ教会、ミラノサンフェデーレ教会にて舞踏公演を行う。

1995、1997ヴェネツィアビエンナーレに参加、サン・スタエ教会広場、その他、ミラノ トリノ ピサ ベルガモ カターニャ ブレシャなどイタリア各地諸都市の劇場、教会、遺跡、庭園などで公演・ワークショップを行う。

1995~スロベニア、スイス チューリッヒオペラ座、シュトック劇場、リートベルグ美術館、ドイツ ミュンヘン王宮キュヴィエ劇場、モナコ グレースケリー王妃劇場、北京 人民大会堂 などで舞踏公演を行う。

詳細情報
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ご予約・お問い合わせ
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