被爆80年平和への祈りを込めて『おかあさんの被爆ピアノ』リバイバル上映

昭和 20 年 8 月 6 日 8 時 15 分…
広島に投下された一発の原子爆弾。
街とともに一瞬にして消えたたくさんの命。
そうした壊滅的な状況の中で奇跡的に焼け残ったピアノ…

被爆ピアノにまつわる実際の話から着想を得たオリジナル脚本を、佐野史郎と元ＡＫＢ4 8 の武藤十夢のＷ主演で映画化。

第38回日本映画復興奨励賞
JFFLA2022　第17回ロサンゼルス日本映画祭平和賞受賞

被爆80年
忘れないために、伝え続けるために

プログラム

5月18日（日）
　11:00〜＊上映後舞台挨拶
　14:00〜＊上映後舞台挨拶
　17:00〜＊上映前舞台挨拶

入場料
予約 1,800円
当日 2,000円

ご予約はこちらから
https://forms.gle/ro7vXA1Zf1UVJVDv8

被爆ピアノとは・・・

広島に投下された原爆の爆心地から２キロほどの至近距離で被爆したピアノのこと。

出来るだけ元の部品を生かして調律され、命の大切さを奏でる平和の音色として現役で活躍している。現在、矢川氏の経営する矢川ピアノ工房では６台所有している。（2020 年5 月現在）

全国1500 箇所以上の各地で音色を披露してきたが、その活動は国内だけにとどまらず、2010 年にはニューヨークまで渡った。また、2017 年12 月12 日には、ノルウェー・オスロ郊外で行われたノーベル平和賞受賞者を讃える恒例の「ノーベル平和賞コンサート」にて披露・演奏され、力強いピアノの音色に大きな拍手が送られた。

ストーリー

昭和20年8月6日に広島で被爆したピアノを持ち主から託された調律師・矢川光則。彼自身も被爆二世。爆心地から2キロほどの至近距離で被爆したピアノを矢川は修理、調律して、それを自ら運転する4トントラックに載せて全国を回っている。東京で育った江口菜々子(20)は大学で幼児教育を学び将来幼稚園教師を目指しているものの将来について漠然としている。菜々子は、被爆ピアノコンサートの情報を偶然知り、調べると被爆ピアノの一台を母・久美子が寄贈していることを知り、コンサートを観に行く。そこで矢川と出会い、日本各地を回って「被爆ピアノ平和コンサート」活動を続けていることを聞きながら、菜々子は傷ついたピアノを触り、鍵盤を弾いてみる。しかし、音が綺麗に出ない。ピアノと今の自分の心境を重ねる。被爆二世の母から広島のことや音楽講師をしていた祖母・千恵子のことなどを知らされてこなかった。菜々子は祖母のこと、広島のこと、被爆ピアノのことを知りたくなり調律師に頼んで広島までトラックに乗せてもらって同行する。

広島に着くと、2 年前に他界した祖母・千恵子が住んでいた母の実家はそのままにされており、間もなく再開発で壊されると叔父から聞かされる。今も家にある写真、古い楽譜などから祖母のことを辿っていく。そうすると、菜々子が5 歳の頃に千恵子に可愛がってもらった記憶が蘇る。でもなぜかそれ以降の祖母の想い出が思い出せない…。母はどうして広島から出て行ったのか？祖母が菜々子に伝えたかったこととは？と自分のルーツに関する謎が深まるばかりだった…。

菜々子は矢川とともに、被爆ピアノの活動に同行することを通して自分のルーツを巡り、次第に何かを見つけていく… 。そして、8 月6 日に平和記念公園の片隅にある被爆アオギリの前でコンサートをやると聞き、自分もピアノを演奏すると決意するが…。